飲食店を出店する際の「立地調査」に関するアンケートを実施。開業後に抱く不満1位は「通行量の少なさ」 飲食店.COM(株式会社シンクロ・フード)調べ

飲食店に特化したリサーチサービス「飲食店リサーチ」(https://www.inshokuten.com/research/company/)を運営する株式会社シンクロ・フード(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤代真一、東証一部:3963)は、飲食店.COM会員を対象に、店舗の立地に関するアンケート調査を実施いたしました。

<本調査について>
■調査概要

調査対象:飲食店.COM会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:212名
調査期間: 2018年2月6日~2018年2月12日
調査方法:インターネット調査

■回答者について
本調査にご協力いただいた回答者のうち71.2%が1店舗のみを運営しております。また、回答者のうち東京にある飲食店の割合は61.3%(首都圏の飲食店の割合は77.8%)となっており、こうした背景が結果に影響していると推測されます。

<調査結果について>
■約4割の飲食店は店舗の立地に満足せず

まず、運営中の店舗の立地について満足しているかどうかを聞いたところ、「不満足(10.4%)」、「やや不満足(30.7%)」、「普通(11.8%)」、「やや満足(25.0%)」、「満足(22.2%)」、という回答が得られました。
一度出店すると簡単に立地を変える事はできず、不満があったとしても同じ場所で営業を続ける事になります。今回のアンケートでは、「不満足」と「やや不満足」を合わせた約4割の飲食店は、運営中の店舗の立地に対し何らかの不満を抱えているという結果が出ています。

■物件を探し始めてから半年以内に決まる割合は65.6%
次に、今の店舗の物件を探し始めてから決定するまでにかかった期間について聞いたところ、「1ヶ月未満(15.6%)」、「1ヶ月以上~3ヶ月未満(25.9%)」、「3ヶ月以上~6ヶ月未満(24.1%)」、「6ヶ月以上~1年未満(18.9%)」、「1年以上~2年未満(8.5%)」、「2年以上(7.1%)」、という回答が得られました。全体の65.6%が半年以内に物件を決定しているという事になり、物件を探し始めてから半年以内に決められるかどうかが一つの目安であると言えそうです。

■42.5%が出店前にマーケットデータの調査を実施
次に、店舗の物件を探す際に行った調査について聞いたところ(複数回答可)、「周辺人口や駅乗降者数などのマーケットデータの調査(42.5%)」、「近隣店舗の客数の計測(34.4%)」、「店前や周辺の通行量の計測(32.1%)」、「上記の調査は行っていない(39.2%)」、という回答が得られました。

■店舗の立地への不満足理由で最も多いのは「通行量が少ない」こと
次に、運営中の店舗の立地について「不満足」、「やや不満足」と回答した人に対し、不満足の理由を聞いたところ(複数回答可)、「通行量が少ない(59.8%)」、「視認性が悪い(47.1%)」、「賃料(坪単価)が高い(40.2%)」、「最寄り駅から離れている(27.6%)」、「周辺にターゲットとなる客層が少ない(27.6%)」、「周辺に競合店が多い(6.9%)」、「その他(9.2%)」という回答が得られ、通行量調査の重要性が浮かび上がる結果となりました。

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■立地調査において重要なポイントは、様々な角度から調査をする事、足を使って調査をする事

また、運営中の店舗の立地について「満足」、「やや満足」と回答した人に対し、物件を探すために行った施策や工夫した事について自由記述式で聞いたところ、以下のような回答が得られました。

<通行量調査、マーケット調査、近隣店舗の客数調査に関する回答>
・自店の営業時間帯の人通りを平日・週末など曜日別や時間帯別で確認。周辺の同種同業店舗の客数や客層の確認などを時間をかけて行った。 (東京都/和食/1店舗)

・朝の通勤ラッシュ時、ランチピークタイム時(12:00~13:00)、1時間で何人通ったかを計測しました。50名の集客を考えているならば、最低でもラッシュ時もしくはピーク時にその5倍~10倍歩いている状態でないと、どれだけ良い店舗状態であっても情報が店舗に伝わるまで、時間が掛かります。 (兵庫県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

・時間帯を変えて店前調査をする。周辺住民の所得を把握する。自店がターゲットとする客層と同じ客層の店舗があるかないか、また、繁盛しているか、調査する。(奈良県/居酒屋・ダイニングバー/2店舗)

・坪あたりの家賃の基準を決める、出店候補地の相場を毎日見る、出店候補地のマーケットを普段から見る。業態にあった客層がいるかを見る。 (東京都/居酒屋・ダイニングバー/6~10店舗)

<足を使った調査に関する回答>
・とにかく足を使ってしらみつぶしに物件を見て回りました。その過程で店舗に適した立地が明確になったり、見る目が養われたりするのではないかと思います。(千葉県/カフェ/2店舗)

・複数の不動産業者から物件情報を提供してもらえるようにし、気になった物件は必ず現地調査して情報と体をフル活用していました。(千葉県/和食/1店舗)

・とにかく足を使う。物件を数多く見る。一等立地にこだわらない。駅や繁華街から遠い、路面店ではない等の場合は、その立地(物件)での戦略(特に集客)をあらかじめイメージしておく。(東京都/バー/1店舗)

<将来性の検討に関する回答>
・店を開く前のその土地の周辺環境の状態より数年先の環境の変化を考え決めました。 (愛知県/カフェ/1店舗)

・今後人が増えそうな所を見極める。 (大阪府/フランス料理/2店舗)

これらの回答からは、その土地の将来性も加味しながら通行量やマーケットなど様々な角度から調査を行う事や、足を使って地道な調査を行う事の重要性が読み取れます。

引用元:PR TIMES

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